フロアクラフト(リッチダンサーの10) 第2戦


キャロットクラブ出資愛馬第18号は、西園正都厩舎狙いの馬。

超一流の厩舎に対し、血統やラインナップの見劣る預託馬で同等の勝ち数を上げる技術はまさに本物。また、マージービートのように数を使ってくれることも嬉しい。

父はフジキセキでイマイチだが、母はデビュー前には評判の高かったホーカーテンペストを輩出。そのホーカーテンペストは2歳で未勝利クラスを脱出し2勝目も挙げた。このフロアクラフトも相当なポテンシャルを秘めていると感じる。

金額も手ごろだし、2、3勝してくれれば大成功。


デビュー戦の前走は東京の牝馬限定戦に浜中俊騎手で出走予定も非当選の除外。

そこで急遽京都に切り替え、川田将雅騎手でデビュー。断然人気のディープ産駒の牡馬には及ばなかったが、素晴らしいレースぶりで2着。

次走、牝馬限定戦なら大威張り。


11月18日 京都2R 2歳未勝利 芝1600m 牝馬限定戦に出走!!

13着/2番人気。

前走フロアクラフトに騎乗していた川田将雅騎手に目標にされ潰されるも、それにしても負けすぎ。通常、馬場の悪い時は前が有利なのに早々に脱落。

うーーん、いくら前走5着以内の優先権持ちが12頭でメンバーが揃っていたと言っても、こんなに負けるとは・・・。

正直ショックは大きいし、次走は簡単ではないと思う。それでも追い切りの動きや初戦の内容から能力があるのは間違いないですし、できるだけ早い勝ち上がりを期待したい。


レース回顧と時計の分析、レース後の浜中俊騎手と西園正都調教師のコメントを掲載。

(2012年11月19日完結)

2012年11月15日立ち上げ

●追い切り情報(11月15日作成)

前走前 10月31日 栗東坂路 良馬場 一杯に追う
1回
酒井学
4F 52.9
3F 38.3
2F 25.2
1F 12.7
マイネルエテルネル(2歳オープン・小倉2歳S GVの勝ち馬)一杯を0.3秒先行0.8秒先着



11月14日 栗東坂路 重馬場 一杯に追う
1回
助手
4F 54.0
3F 39.0
2F 25.3
1F 12.5
 11月14日、前走後在厩で調整されています。全体的に時計のかかる馬場でしたが、全体(4F)の時計の割りに終いもしっかりと伸びています。やはり能力がありますねぇ。これでまだ2歳ですからねえ。
 以下は11月14日に更新されましたクラブ公式HPフロアクラフトの近況報告です。
「当初は間隔を空けて阪神の開幕週を考えていたのですが、先週乗り出してからの馬体の回復が思った以上に早く、使って気合乗りもかなり良くなっていることを考慮し、今週の競馬に使う方向で調整しています。今朝の坂路は馬場が重かった上、後半の時間帯だったので時計は出にくいはずなのですが、終いは12秒5。間隔が詰まっているので追ったのはラスト1ハロンだけですが、素晴らしい反応を見せてくれました。今回は牝馬限定戦でもありますから、負けられないというぐらいの気持ちですよ」(西園師)

 ということで、西園正都調教師としても”素晴らしい反応”とおっしゃるくらいいい状態のようです。確かに時計も優秀ですし惚れ惚れする動きです。
 私ほっさんの追い切り評価は「A−」です。力は出せる状態で勝ち負け必至と思います。レースが楽しみですね。これなら予定だった12月1日と言わずに早く出走してくれた方がいいですね。

●気になる出馬想定表(11月18日 京都2R)

出馬想定表 11月18日 京都2R 2歳未勝利 芝1600m 牝馬限定戦 フルゲート18頭 想定数26頭
馬名 予定騎手 前走 過去着順 追い切り
アドマイヤゼファー 福永祐一  7/15 新馬 函館芝1800
ウエスタンレベッカ 高倉稜 11/03 新馬 京都芝1600
エミオン 10/28 未勝利 京都芝1600
オアシスムーン 藤田伸二 10/21 未勝利 京都芝1600
オウケンローズ 11/04 未勝利 福島芝2000 15 11 10
カミーリア 10/28 未勝利 京都芝1600 12
コスモサリー 10/20 未勝利 京都芝1800 12
ゴッドカンタータ  9/29 未勝利 阪神芝1400 16 14 13 10
シャインエタニティ 10/28 新馬 京都芝1200
シュンシャイン 10/28 未勝利 新潟芝1600 10
シンジュボシ 川田将雅 10/28 未勝利 京都芝1600
スノービクトリア 10/06 新馬 京都芝1400 12 13
スマイルユー 飯田祐史 10/20 未勝利 新潟ダ1800 12 11
タガノデウザ 酒井学 11/03 新馬 京都ダ1400 14 13
トウケイプラチナ 国分優作 11/04 未勝利 京都芝1400 16 15
ナンヨーカノン 内田博幸 11/04 未勝利 京都芝1400
ピエナサクラ 武豊 10/21 新馬 京都芝1800 13
ファンタジーデイ 吉田豊 10/20 未勝利 新潟芝1600 10
ファーマプライド 岩田康誠 10/28 未勝利 新潟芝1600 12
プラチナテーラー ルメール 10/28 新馬 京都芝1600
フロアクラフト 浜中俊 11/04 新馬 京都芝1800 A−
ベアトリッツ M・デムーロ 10/27 未勝利 京都芝1400
ユキノプリシラ 10/28 未勝利 京都芝1600
ラフィットオフ 国分恭介 10/28 新馬 京都芝1600 11
ルイーズシチー 秋山真一郎 10/21 新馬 東京芝1600
レジーナ 和田竜二 10/13 新馬 京都芝1600

表中 「優」は前4節以内の優先出走権を持つ馬 騎手の太字は乗り替わり予定

フルゲート18頭のところに現在26頭出馬想定されています。

なんと、フロアクラフトを含む14頭が優先出走権持ちです。フロアクラフトは優先権がありますから、出走は確実です。鞍上は前回東京で騎乗予定も非当選除外になって破談してしまった全国騎手リーディングトップの浜中俊騎手で激アツです。

●出馬確定表

出馬確定表 11月18日 京都2R 2歳未勝利 芝1600m 牝馬限定戦 出走数16頭
馬名 騎手 前走 過去着順 追い切り
アドマイヤゼファー 福永祐一  7/15 新馬 函館芝1800
ウエスタンレベッカ 高倉稜 11/03 新馬 京都芝1600
オアシスムーン 藤田伸二 10/21 未勝利 京都芝1600
ゴッドカンタータ 石橋脩  9/29 未勝利 阪神芝1400 16 14 13 10
シャインエタニティ 池添謙一 10/28 新馬 京都芝1200
シンジュボシ 川田将雅 10/28 未勝利 京都芝1600
ナンヨーカノン 内田博幸 11/04 未勝利 京都芝1400
ピエナサクラ 武豊 10/21 新馬 京都芝1800 13
ファンタジーデイ 吉田豊 10/20 未勝利 新潟芝1600 10
ファーマプライド 岩田康誠 10/28 未勝利 新潟芝1600 12
プラチナテーラー ルメール 10/28 新馬 京都芝1600
フロアクラフト 浜中俊 11/04 新馬 京都芝1800 A−
ベアトリッツ M・デムーロ 10/27 未勝利 京都芝1400
ユキノプリシラ 国分優作 10/28 未勝利 京都芝1600
ルイーズシチー 秋山真一郎 10/21 新馬 東京芝1600
レジーナ 和田竜二 10/13 新馬 京都芝1600

表中 騎手の太字は乗り替わり

前走優先権持ちが12頭となんとか豪華すぎるメンバーで確定しました。これを勝ったら本物ですね。フロアクラフトにもチャンスは十分あると思っています。

●京都芝1600mコース解説

 スタート地点は向正面2コーナーのポケット。
 内回りで使用されるレースは芝1400mと同じで、2歳、3歳限定の新馬、未勝利、500万クラスのレース。
 スタートから3コーナーまで直線で、距離も十分にあるため、マイル戦にしては前半は落ち着きやすい。
 特に新馬戦などは、折り合い癖をつけてゆったり走らせたいと思う気持ちがあるため、上がり3ハロンの勝負になることもめずらしくない。
 枠順の有利・不利はほとんどない。
 3コーナー入り口の坂の頂上付近までにいい位置を取って脚を溜めて、直線での末脚比べとなる。ただし、新馬や未勝利戦では、後方に待機して強烈な末脚を使える馬はそれほど多くない。
 将来的には、差し、追い込み馬であってもデビュー直後は力の違いで先行できてしまう。したがって、数字上は逃げ〜先行での好走が最も多くなっている。

有利な枠順 フラット
有利な脚質 逃げ〜先行
ポイント 最後の直線での末脚
種牡馬ベスト サンデーサイレンスが断トツ、トニービン
連対騎手ベスト 武豊、安藤勝己、ペリエ、岩田康誠、藤田伸二
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
2歳新馬 1分36秒0 1分36秒8 1分38秒2
2歳未勝利 1分35秒7 1分37秒0 1分39秒5
2歳500万 1分35秒4 1分37秒9
3歳新馬 1分36秒8 1分37秒0 1分36秒9
3歳未勝利 1分35秒7 1分36秒6 1分37秒4 1分40秒0
3歳500万 1分35秒0 1分35秒4 1分37秒1 1分38秒0
古馬500万 1分34秒6 1分35秒6 1分37秒9

●騎手は浜中俊騎手 ほっさん評価「B+」

 今回のフロアクラフトの鞍上は前走デビュー戦でも騎乗依頼をしていたものの、予定していた東京の新馬戦が非当選除外になったために急遽京都の新馬戦に予定変更。鞍上も川田将雅騎手になり、パートナーとして実現しなかった浜中俊騎手です。

 前走の川田将雅騎手もフロアクラフトの力を出し切って上手く乗ってくださいましたが、現在全国騎手リーディングトップはこの浜中俊騎手です。今年はなんとしても悲願のタイトルを獲って欲しいですし、フロアクラフトも一役買いたいですね。もちろん剛腕の川田将雅騎手も捨てがたいですが。

 浜中俊騎手と言えば次世代を担うニューリーダー的な存在であって、その手腕は素晴らしいものがあります。競馬場でも7、8番人気の人気薄が勝ったと思ったら、かなりの確率で浜中俊騎手だったりします(最近はいい馬への騎乗依頼が多く、そんな人気薄に乗ることも少ないですが)。

 ほっさん愛馬との相性も抜群で、ズブいアルマニャックに3度騎乗していただきましたが、11番人気4着、7番人気5着、9番人気3着といずれも低評価を覆し掲示板を確保してくれています。ステップシチーの躍進のきっかけとなる500万クラス勝利をもたらせていただいたのも浜中俊騎手であり、クレセントシチーも11番人気4着と浮上のきっかけを掴んでいただき、次走で勝ち上がることができました。

 屈腱炎からの再始動戦でやむなくダートを使って大敗した1戦以外は騎乗機会8回すべて掲示板に愛馬を載せていただいております。

 このように我がほっさん愛馬との相性は最高と言ってもいい騎手ですし、いつも書いていますように敵に回すと人気薄でも勝ちあげてしまうので厄介な騎手です。

 現在は全国騎手リーディングでもトップと全国的にその活躍が知られるわけですが、私ほっさんはかなり昔から高い評価をしている騎手です。当然、乗って貰って嬉しいですし、相当な期待をしています。


 2012年11月15日現在、JRA通算416勝、GT1勝(2009年 菊花賞 スリーロールス)、重賞16勝。勝率9.5パーセント、連対率18.6パーセントとかなりの数字を残している。本年(2012年)は118勝、勝率15.1パーセント、連対率25.5パーセントと超一流の数字を残している。騎手の全国リーディング堂々の1位である。

 昨年(2011年)は、86勝(重賞5勝)。勝率11.0パーセント、連対率22.5パーセントと生涯成績を大きく上回っている。



 浜中 俊(はまなか すぐる)は1988年12月25日生まれの23歳、JRA(日本中央競馬会)の6年目の騎手である。騎手免許は平地競走、障害競走両方の免許を所持していたが、後に騎乗機会ゼロのまま障害免許は返上している。所属はデビュー以来、栗東の坂口正大厩舎だったが、2011年2月、坂口正大調教師の定年に伴う引退によって解散した為に3月1日付けでフリーとなった。

 JRAおよびマスコミ各社の表記ルールにより「浜中」となっているが、濱中俊が正しい戸籍上の氏名表記である。

 故郷である福岡・小倉で乗馬を始め、2004年4月に競馬学校へ入学。同期には藤岡康太、宮崎北斗、丸田恭介らがいる。2007年、騎手免許を取得。3月3日中京第4競走コレクトシチーで初騎乗(16頭立て10着)、同年4月7日福島第7競走トシツカサオーで初勝利を挙げる。デビュー年は20勝を挙げ、同期では藤岡康太の24勝に次ぐ成績を収める。

 2008年9月7日、小倉2歳ステークス GVをデグラーティアで優勝、中央競馬の重賞初制覇。この他中京や地元・小倉などの西日本のローカル開催を中心に騎乗し、前年度を大きく上回る73勝を挙げる。

 2009年2月28日、小倉第2競走ウォークラウンでJRA通算100勝達成(競馬学校23期生で1番早く100勝達成)。同年10月25日、菊花賞を8番人気のスリーロールスでハナ差優勝、中央競馬のGT競走初制覇。



 「印象的なのは、勝負機とみたら一気に決めにいく思い切りの良さと、激しく追ってくる姿。アクションが大きくても騎座が乱れることはなく、馬が疲れると少し体を起こし腰を使って押してくる。2011年に入って重賞を5勝。特にイタリアンレッドでの小倉記念勝ちは、4角から大外を動き、長く追ってレコード走に導くインパクト大の騎乗だった。2011年の59勝のうち18勝が単勝1000円以上になり、最高配当は9410円。単勝平均配当は1108円で、回収率は122パーセントと高率になっている。一方で、1番人気馬でも[24・9・8・18]の勝率.407、連対率.559と成績優秀だ。コース別では出身地の小倉で気合が入り、2011年の夏は川田将雅と開催リーディングを争った(1勝差で2位)。デビュー時から所属していた坂口正大厩舎は2011年2月に定年で解散。石坂正厩舎の主戦を勝ち取っていて、2011年に[11・11・3・27]の連対率.423と立派な成績を残している。他、宮本博、藤原英昭、佐々木晶三、西浦勝一、須貝尚介など多くの厩舎で連対率が良い。デビュー5年目で22歳。川田将雅と共に次代のジョッキー界を引っ張っていくことになるだろう。」(佐藤祐樹元公営騎手)
 ほっさん愛馬での成績 (9戦2勝)

 2008年 5月11日 ステップシチー  春日山特別 500万下  新潟芝2000m 1着/4番人気
 2010年 6月12日 ステップシチー  御陵S    1600万下 京都ダ1800m 15/13番人気
 2011年 4月 2日 アルマニャック  3歳未勝利         阪神ダ1800m  4着/11番人気
 2011年 4月17日 アルマニャック  3歳未勝利         阪神ダ1800m  5着/7番人気
 2011年 5月 7日 クレセントシチー 3歳未勝利         京都ダ1800m  4着/11番人気
 2011年 8月20日 アルマニャック  3歳未勝利         札幌ダ1700m  3着/9番人気
 2012年 4月 1日 プリュム      3歳未勝利         阪神ダ1200m  1着/3番人気
 2012年 9月15日 プリュム      500万下          阪神ダ1400m  5着1番人気
 2012年10月27日 プリュム      500万下          京都ダ1400m  4着/3番人気
 2012年11月 4日 フロアクラフト   2歳新馬           東京芝1600m 非当選除外 


2011年 4月 2日 愛馬アルマニャックに跨る浜中俊騎手

これ以降は2012年11月17日に作成

●専門誌の印と評価

競馬ブック

見解

フロアクラフトはゴール前で不利を受けながら2着。勝ち馬は強かったが、うまく運び、センスの良さを見せた。2走目で。ベアトリッツは平坦の軽い芝向き。馬場回復が望ましいが、センスは十分。シンジュボシは手堅い。」


短評は「上位拮抗」



予想家の印
馬名 長岡利 山田理 西村敬 CPU
フロアクラフト
ファーマブライド
ルイーズシチー
ベアトリッツ △△
アドマイヤゼファー △△ △△
ユキノプリシラ
ウエスタンレベッカ
オアシスムーン △△
プラチナテーラー
シンジュボシ
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
フロアクラフト 3.5
シンジュボシ 4.1
ベアトリッツ 4.4
アドマイヤゼファー 7.1
ファーマブライド 15.3
プラチナテーラー 15.5
ウエスタンレベッカ 18.3
オアシスムーン 19.6
以下22倍以上省略



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
フロアクラフト 61 61
シンジュボシ 73 68 68 73
ベアトリッツ 73 55 73
アドマイヤゼファー 70 70
ファーマブライド 67 24 67
プラチナテーラー 63 63

デイリー馬三郎

本紙の見解

「前走で掲示板を外したのは3頭のみ。粒ぞろいの顔ぶれとなったが、安定感では◎シンジュボシが一歩リード。使うごとに若さが抜け、攻め気配も引き続き良好。連軸としては最適だ。好素材の○アドマイヤゼファーが相手筆頭だが▲以下も差はない。〈吉田〉」

◎ シンジュボシ
○ アドマイヤゼファー
▲ ベアトリッツ
× フロアクラフト
☆ プラチナテーラー

以下省略


フロアクラフトは全13記者中 ◎(本命)印 3記者、〇(対抗) 3記者、▲(3番手) 2記者、×(4番手評価) 2記者、☆(5番手評価) 2記者、△(6番手以下評価) 1記者で無印の記者なしです。

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

フロアクラフト(2着)

 「上手なレースをしてくれましたし、ラストも伸びています。確かに不利は受けましたが、もう大勢は決していたし、今日に関しては勝ち馬が強かったです。」(川田将雅騎手・競馬ブック)

 「上手に競馬してくれた。直線は不利もあったけど、態勢が決まっていましたから。相手が悪かった」(川田将雅騎手・デイリー馬三郎)

 「上手に競馬をしてくれましたし、直線も伸びています。今日は勝った馬が強かったですね」(川田将雅騎手・ラジオNIKKEI)

 「初めての実戦でも変にテンションが上がるようなこともなく、素直で乗りやすく最後まで一生懸命に走ってくれて、何も言うことはありません。最後寄られてヒルみましたが、これは仕方ないでしょう。今日はただただ相手が悪かったというひと言に尽きます。本来にいい馬ですよ」(川田将雅騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「直線ゴール前で寄られてしまってかわいそうだったけれど、馬は狭いところに入ってもしっかりと伸びていたし、いい競馬はできたと思います。牝馬限定戦の方が除外じゃなければ…と思ってしまいますが、力のあることは分かりましたからね。このあとはダメージがないかどうかよく見てから決めたいと思います」(西園正都調教師・キャロットクラブ公式HP)
 「返し馬まで二重メンコ。出遅れたが、二の脚が速くすぐに好位のインへ。道中はロスなく運び、直線もスムーズに前が開いた。ひと追い毎にしっかり伸びて、勝ちパターンの競馬はできた。相手が悪かっただけで、すぐにチャンスがきそう。」(競馬ブック)

●各陣営のコメント

フロアクラフト

 「初戦は勝った馬が強かったし、ゴール前で不利もあった。素軽さが出て上積みも十分。」(西園正都調教師・デイリー馬三郎)

●ほっさん予想

 フロアクラフトの前走は2着で相手はディープインパクト産駒の牡馬。勝ち上がってからも非常に評判は良く、フロアクラフトは相手が悪かったと言えます。

 しかし、案外競馬ブック誌のスピード指数は61と、未勝利戦の勝ち負け平均指数が70程度ですから、もっと走らないと前走程度では通用しないと言うことになります。

 しかし、フロアクラフトは馬格がありますから、1度使った上積みは大きいでしょうし、追い切りの動きからも好調であることは間違いありません。枠も良い枠が引けましたから、行くのみですね。浜中俊騎手はその辺は良くわきまえておられる騎手ですから、安心ですね。

 勝ち負けと思いますが、前走掲示板確保の馬が13頭となんともハイレベルな一戦。ここを圧勝するようなら、本気でGTを目指してもいいのではないでしょうか。

 まずは1つ勝たないことにはGTも何もないですから、このメンバーのこの一戦で勝ちたいですね。

これ以降は2012年11月19日に作成

●レース 

 フロアクラフトは最内枠ということで、下げて包まれてしまってはどうにもならないですから、押して前に行きます。素晴らしい二の脚で一気に先頭に立ちます。前日の激しい雨で馬場が相当に悪かったですから、この作戦は正解です。前にいる馬が有利な馬場ですからねぇ。

 フロアクラフトは先頭のまま楽な手応えで直線に入ります。ここからどれだけ伸びるのかと期待されましたが、前走でフロアクラフトに乗っていた川田将雅騎手は敵はこの馬とばかりに早めに被せてきて、一気にフロアクラフトを抜き去ります。このことでフロアクラフトはやる気をなくしてしまい、ズルズルと下がる一方。なんとなんと13着と予想もしない着で入線しました。

●時計の評価

 今回のフロアクラフトの走破時計1分37秒5不良馬場は、京都芝1600mの2歳未勝利クラスの過去10年間の平均勝ちタイムが1分39秒5不良馬場ですが、これはサンプル数が少なくアテにはなりません。

 しかし、勝ち馬から1秒2も離されている事実があります。メンバーは揃っていたと言っても、ちょいと負けすぎだと思います。

●レース後の騎手・調教師のコメント

フロアクラフト(13着)

 「馬場が悪くて、最後もバテているのではなく、嫌気が差している感じで・・・。綺麗な馬場なら違うと思うよ。」(浜中俊騎手・競馬ブック)

 「最内枠ですし、馬場も悪かったので、先生からは前に行って競馬をしてほしいと指示を受けていました。ひどくノメるというわけではなかったのですが、馬がどんどん馬場を気にし出して、最後は自分で走るのを止めてしまった感じです。決してバテてはいませんし、乗り味はいい馬。阪神のきれいな馬場ならまた違うはずです」(浜中俊騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「昨日の雨でかなり馬場が悪くなっていたので、ジョッキーには前でレースをするように話しました。そのとおり、無理せず先手を取れたのですが、思った以上に荒れた馬場が堪えたようです。初戦の内容からもこれがこの馬の力ではありませんし、良馬場なら巻き返せるでしょう。馬体も維持できていましたから、傷みがないようならこのまま使っていきたいと思います」(西園正都調教師・キャロットクラブ公式HP)

シンジュボシ(2着)

 前回跨がっていましたし、相手は1番の馬(フロアクラフト)だと思って乗りました。少し早いのは分かっていましたが、早めに被せに行って勝ちに行く競馬をしましたが、最後は勝ち馬に外から少し差されてしまいました。毎回一生懸命走ってくれますし、何とかできなくて申し訳なかったです。」(川田将雅騎手・競馬ブック)

●専門誌のレース評価

フロアクラフト(13着)

 「ジワッとハナへ。ただ、ハナに立ってからはフワフワした感じの走りにも見えた。それに渋い馬場も気にしていたのかも知れないが、4角で2着馬のシンジュボシに並ばれた時には余力がなくなっていたようで、1ハロン標の手前では脱落していた。」(競馬ブック)

●気になる賞金は

 特別出走手当が25000円減額されて331000円。1口配当は788円でしょう。まさかこんなことになるとは。

●今後の展望

 道悪とはいえ、まさかこれだけ負けるとはです。逆に馬場が悪い方が先行馬にとっては有利ですし、いくら早めに潰しに来られたと言ってもちょいとモロ過ぎます。

 ただ、2走目のポカかも知れませんし、もう何戦か見てみないと評価できないですね。追い切りでは動く馬ですし、能力は間違いないと思うのですが。

●最後に

 フロアクラフトは大敗と言っても、初戦の能力は疑う余地もないですし、まだ2歳。時間はたっぷりとあります。私はダート馬と思っているくらいですから、芝である程度やれるのは予想外で嬉しいことです。ただ、初戦は案外競馬ブックなどのスピード指数などでも評価が低く、今回は意外と蓋を開けてみるまではわからないというのは自分の中にはありました。

 それでも前日の雨で、馬場はデコボコでしょうから、前に行けるフロアクラフトにとっては有利だと思っていました。しかし、結局フロアクラフトの能力を知る川田将雅騎手に完全に潰されました(詳細は上記レース後の騎手・調教師のコメント欄にて)。

 川田将雅騎手から見て、このレースの相手は1番人気のベアトリッツではなく、フロアクラフトだったということ。それで早めに潰しに行って、勝ちに行ったということで、見事に狙い撃ちをされました。

 ただ、それが競馬です。まだフロアクラフトはそんな状況に耐えられるほどタフな精神ではなかったということです。後ろから来られることを怖がる馬は多いものです。あまりに酷いようなら、ブリンカーの着用なども考えなければなりません。

 それでも、実力のある騎手から見て、これだけ揃ったメンバーの中、相手として選ばれることは光栄ですし、フロアクラフトの能力を高く評価していただいていることに違いありません。

 今回は、悪くても掲示板くらいに思っていましたから、いくらメンバーが揃っているとはいえ、負けすぎてショックですが、次はあっさり勝つかも知れませんよ。私としては2戦続けて口取りに応募できずに悔しい思いをしていましたから、次は口取りの権利を獲って参戦程度にプラスに思っています。

 さあ、しっかりと立て直してできるだけ早い段階で取りあえず1つ勝ちたいですね。能力はこんなものではないはずです。

 次は巻き返しに期待しているぞ、頑張れフロアクラフト!!

最後までご愛読ありがとうございました

2012年11月15日立ち上げ 17日、19日加筆
フロアクラフトの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

2012年11月 4日 デビュー戦 2歳新馬 京都芝1800m (2着2番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

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